地域の住民の皆さまにむけまして、新年度のご挨拶をさせていただきます。
例年であれば、入学式や新採用者の辞令式が行われる今の時期には、桜の花は既に見頃を過ぎておりますが、今年は三室山の桜が今まさに満開を迎えようとしています。そして西和医療センターにも、新しい職員が加わり、新たな風を吹き込んでくれています。
さて、私が2020年4月に院長を拝命してから今日までの4年間は、新型コロナウイルス感染症診療に翻弄されたものでした。そしてこの4年間、コロナ診療に重点を置いていた為に、他の疾患で苦しんでおられる患者の皆さまにとって、当センターでの診療を受けることが難しい状況が長く続いてしまい、ご不便・ご迷惑をおかけしたことも事実です。今後も当センターは公的病院である為、感染症診療を継続して参りますが、「がん」「脳卒中」「循環器病」「さまざまな外科疾患・内科疾患」「小児・産婦人科疾患」などの一般診療と呼ばれている領域の診療にも軸足を移し、救急医療と高度な専門的医療を推進して参ります。
近隣の医療機関(病院や診療所)とも、その為の密な連携を図りながら、住民の皆さまの命と健康を守る役割を果たす覚悟です。
また現在、新病院整備の為の準備が県庁で進められております。
当センターとしましても、新病院に関する住民の皆さまのご意見をできる限り多く拝聴して参りたいと考えております。
これからも皆さまの“いざという時”に応えられるような「西和医療センター」をつくって参ります。皆さまのご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。
令和6年4月吉日 奈良県西和医療センター病院長 土肥直文